Back to Search Start Over

Geochemical analyses of groundwater of Yumigahama Peninsula, western part of Tottori Prefecture, Japan

Source :
地球科学. 54(3):159-166
Publication Year :
2000
Publisher :
地学団体研究会, 2000.

Abstract

山陰地域の弓ヶ浜砂州では豊富な地下水を用いて農業,特に白ネギの栽培が盛んである.しかし地下水はこのような活動と家庭排水によって汚れてきたと言われている.そこで地下水の水質の現状を評価するため地下水に含まれる地球化学種の分析を行った.27試料の地下水のpHは中性もしくはやや酸性を示す.ECは低いが,300から600μS/cmと変化に富む.水質は窒素の化学種の含有量によって2タイプに分類される.相対的に高いNO_3^- (5mg/l以上)濃度は南東と北西の地域の地下水にみられ,極めて高いNH_4^+ (>0.5mg/l)と鉄化学種(>0.5mg/l)は半島の中部にみられる.両方どちらもPO_4^濃度は変化に富み,最大3mg/lに達する.前者のタイプの水は家庭排水や農業生産によるかなりの汚染をうけていると考えられ,帯水層が酸化的状態にあると予想される.後者は前者と同様に汚染を受けた水が還元的な環境の帯水層に存在していると思われる.それは帯水層の水が停滞していたり,肥料や家庭排水の供給の増加によって生じたと推定される.後者のタイプではヒ素化学種が土壌もしくは堆積物から溶出している.この水は低いDO値(1試料を除いて2mg/l以下)とNO_3^-,を含まないことで特徴づけられる.

Details

Language :
Japanese
ISSN :
03666611
Volume :
54
Issue :
3
Database :
OpenAIRE
Journal :
地球科学
Accession number :
edsair.jairo.........da10e55d8f35a25ac566d1d5a784aa59