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中国西北地域における観光産業の主幹産業化:シルクロードの歴史的・文化的付加価値に注目して
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Abstract
- 先進的研究<br />本研究は中国西北地域に位置する世界遺産のシルクロードに焦点を当て、沿線拠点都市で行われている「文明」と「歴史」をキーワードとした観光開発の手法を分析した。静岡県の地域観光産業の育成に向けて、シルクロードの事例研究からヒントを得ることを目的とする。また、本学の文明観光学コースの設置にあたって、観光関連の実践型人材を育成するため、地域連携実践演習の海外受け入れ先を開拓した。<br />令和元年4月~7月:中国西安の実地調査及び現地旅行会社ヒアリングの調整令和元年7月14日~21日: ・中国西安で遺跡調査、旅行会社ヒアリング、陝西省図書館でデータ収集 ・本学の地域連携実践演習の海外受け入れ先として西安中国国際旅行社と調整令和元年8月~9月:収集したデータの整理と分析令和元年8月~9月:本学の地域連携実践演習の海外受け入れ先として西安中国国際旅行社と再調整令和元年12月:本学の地域連携実践演習の海外受け入れ先として西安中国国際旅行社と合意<br />①中国西安でのデータ収集と旅行会社のヒアリング調査を踏まえ、「中国における観光産業の主幹産業化」をテーマに研究結果をまとめ、『静岡文化芸術大学研究紀要』第20巻pp.7-14に掲載した。②インバウンドの地方誘致の手法として、2014年のシルクロード(「長安-天山回廊の交易路網」)の世界遺産登録をきっかけに、沿線各省が連携して毎年「西安シルクロード旅遊観光博覧会」を開催することで、観光資源の共有を図ってきたことが分かった。シルクロード沿いの歴史遺産、文化遺産を有機的につないだ「線」としての観光開発の手法は「東海道」上に位置する静岡県の観光開発にもヒントを与えられると考える。③地域連携実践演習の海外受け入れ先として、中国西北地域最大手旅行社の一つである西安中国国際旅行社と合意した。学生が実習を行う予定の日本分公司は日本向けのインバウンド&アウトバウンドツアーの企画販売を手掛ける部署である。<br />①すでに研究成果をまとめ、『静岡文化芸術大学研究紀要』第20巻に投稿した。これにより広く社会に還元していく予定である。学内においては、研究成果を文明観光学コースの関連授業やゼミに活用し、さらに中国で行われる予定の地域連携実践演習の指導参考資料としても利用する。②今回の研究は中国の地域観光開発における「産」と「官」の連携に注目したが、今後は人材育成の観点から、「産学官」の連携に焦点を当て、その仕組みを明らかにしたい。また、「線」としての観光開発の実態をさらに探り、事例研究の対象地域を陝西省西安市からシルクロード沿線の甘粛省蘭州市、武威市などに広げる。
Details
- Language :
- Japanese
- Database :
- OpenAIRE
- Accession number :
- edsair.jairo.........a55fc26177040abd0b164e4d06097577