Back to Search
Start Over
早期胃癌を合併したステロイド抵抗性類天疱瘡-内視鏡的粘膜下層切開剥離術を施行した1例-
- Source :
- 自治医科大学紀要 = Jichi Medical University Journal. 34:135-140
- Publication Year :
- 2012
- Publisher :
- 自治医科大学, 2012.
-
Abstract
- 78歳,女。5か月前から続く水疱性皮疹で来院し,類天疱瘡と診断された。ステロイド大量投与中のスクリーニング検査で早期胃癌が発見された。腫瘍径は2cm以上であり,当時の基準では内視鏡手術の一般的適応外のため,開腹手術を検討したが,ステロイドの長期使用,糖尿病の併発などの高リスクから開腹手術では施行せず,ベタメサゾン1日2.75mg に減量した時点で,内視鏡的粘膜下層切開剥離術(endoscopicsubmucosaldissection:ESD)を施行した。術後1年6か月,潰瘍瘢痕部からの生検で胃癌の遺残再発を認めたため,ベタメサゾン1日1.75mg 内服の時点で再度,ESD を施行した。以後,1年10カ月2年間再発はない。ステロイド内服中の開腹手術では,感染のリスクは増加し,創傷治癒の遅延から吻合不全をおこす危険性が高まる。ステロイド大量投与中に発見された早期胃癌に対する治療の選択肢として,ESD は試みてよい治療法と考えられた。
Details
- Language :
- Japanese
- ISSN :
- 1881252X
- Volume :
- 34
- Database :
- OpenAIRE
- Journal :
- 自治医科大学紀要 = Jichi Medical University Journal
- Accession number :
- edsair.jairo.........7d02202264ad03b67149c1cc97ca23b4