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糖尿病増悪が診断契機となった自己免疫性膵炎の 2例

Source :
高知赤十字病院医学雑誌 = Medical Journal of Japanese Red Cross Kochi Hospital. 25:87-91
Publication Year :
2022
Publisher :
高知赤十字病院, 2022.

Abstract

自己免疫性膵炎(Autoimmune Pancreatitis:AIP)は原因不明な疾患であるが発症に自己免疫機序の関与が推定されている.一方,AIP 治療の中心はステロイドであるが,AIP 発症以前に糖尿病がある場合,ステロイド治療により糖尿病コントロールが増悪する可能性がある.今回,2 型糖尿病の加療中に HbA1c が増悪したことを契機に自己免疫性膵炎の診断に至った 2 例を経験したので報告する.2 例ともステロイド治療で AIP は改善し,HbA1c の悪化なく 1 日総インスリン量(TotalDaily Dose of insulin: TDD)が減量できた.このことは,糖毒性の解除や日常生活の行動変容によるインスリン抵抗性の改善が関与したものと思われる.短期間で急激な糖尿病増悪を認めた場合は AIPも鑑別に挙げることが重要である

Details

Language :
Japanese
ISSN :
09197427
Volume :
25
Database :
OpenAIRE
Journal :
高知赤十字病院医学雑誌 = Medical Journal of Japanese Red Cross Kochi Hospital
Accession number :
edsair.jairo.........73125066876ae557e8d0fd6ab6956937