To Live, in the Place of One’s Choice, in Interaction with Diverse People : From the results of Surveys on the thoughts of parents and a supporter of an individual with disabilities and on the reality of the support he receives

本稿の目的は，重度障害を有する人が，親元でも施設でもなく，地域の中で必要な支援を受けながら暮らす生活について，その経緯と実際を描くことにある。男性障害者Ｚさんの支援現場の参与観察，本人の傍に居続けてきた母親と支援のキーパーソンとなる人物へのインタビュー調査をもとに，本稿を論じていく。Ｚさんの生活史に関する調査結果から，障害者の地域生活に関する論点として次の論点を挙げた。①福祉サービスが提供されないままに，家族のみに責任を負わされてしまう状況があること，②地域生活支援におけるキーパーソンの存在の重要性，③障害者本人に添い，その人と共に居るという認識の醸成が重要であること。