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シガケン リットウシ ホウゲン ニ オケル タイグウ ヒョウゲン ケイシキ ノ キジュツテキ ケンキュウ
- Source :
- 阪大社会言語学研究ノート. 18:26-46
- Publication Year :
- 2022
- Publisher :
- 大阪大学大学院文学研究科社会言語学研究室, 2022.
-
Abstract
- 滋賀県栗東市方言には、ハル、(ヤ)アル、ヤルという待遇表現形式が存在する。栗東市で言語形成期を過ごした筆者の内省と先行研究とでは、待遇表現形式の分布や形式的特徴に差異が見受けられた。本稿では筆者の内省をもとに、ハル、(ヤ)アル、ヤルの形式的特徴をまとめ、各形式の使い分けや機能を再検討し、次のことを述べた。先行研究の書かれた1980年代から現在までに、ハル、(ヤ)アル、ヤルの形式的特徴にはそれぞれ異なる変化が生じた。また、ハルは、話し手、聞き手、待遇の対象との間に心理的距離がある場合に用いられ、心理的距離を表す機能をもつこと、(ヤ)アルは、話し手や聞き手、コミュニティが待遇の対象に「強い親しみ」を感じる場合に用いられ、「強い親しみ」を表す機能をもつこと、ヤルは、ハルと(ヤ)アルの中間的な位置にあり、ハルや(ヤ)アルの代わりに用いることで、心理的距離や、「強い親しみ」を示すことを回避する機能をもつことを述べた。
Details
- Language :
- Japanese
- Volume :
- 18
- Database :
- OpenAIRE
- Journal :
- 阪大社会言語学研究ノート
- Accession number :
- edsair.jairo.........1d3bf8f03261f05fae15ac24bf216358