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Peripheral Aβ acts as a negative modulator of insulin secretion

Authors :
Keiko Shigemori
Sachiko Nomura
Tomohiro Umeda
Shuko Takeda
Takami Tomiyama
Source :
Proceedings of the National Academy of Sciences. 119
Publication Year :
2022
Publisher :
Proceedings of the National Academy of Sciences, 2022.

Abstract

研究グループは、大阪大学大学院医学研究科臨床遺伝子治療学と共同で、血液中で検出されるアミロイドβ(Aβ)はグルコースやインスリンに感受性のある末梢組織(膵臓、脂肪組織、骨格筋、肝臓など)から分泌されていることを明らかにしました。また、末梢組織で分泌されたAβは膵臓のβ細胞に作用してインスリン分泌を抑える調節因子として働いていることも明らかにしました。本研究結果は、血液Aβレベルが食事によって大きく変動することを示しており、アルツハイマー病(AD)の診断マーカーとして使う際には、空腹時に採血するなど特別の注意が必要であることを示しています。ADはAβが脳内に蓄積することが原因で起こります。Aβは主に脳で産生されますが、血液中でも検出され、脳内のアミロイド病理を反映しているのではないかとの考えから、ADマーカーとしての研究が進められています。しかし、Aβの前駆体APPやAβ産生酵素は脳に限らず多くの末梢組織で発現しており、血液中のAβの由来については解明されていませんでした。また、ヒトやマウスにグルコースやインスリンを投与すると、血液中のAβが一過性に上昇することが報告されていますが、その理由も明らかではありませんでした。そこで本研究グループは、マウスを使用して末梢Aβの産生組織と末梢での生理作用を観察しました。その結果、末梢のAβはグルコース刺激により膵臓のβ細胞からインスリンとともに分泌され、インスリン刺激により脂肪組織、骨格筋、肝臓からそれぞれのオルガノカインとともに分泌されることが明らかになりました。また、分泌されたAβは膵臓のβ細胞に作用し、インスリンの分泌を抑制することにより、血糖の調節に寄与していることも明らかになりました。<br />Type 2 diabetes mellitus is known to be a risk factor for Alzheimer's disease(AD), but the underlying mechanisms remain unclear. In AD, the cerebral accumulation of amyloid β(Aβ) triggers a pathological cascade leading to neurodegeneration. Plasma Aβ levels are thought to reflect the brain amyloid pathology and currently used as a diagnostic biomarker of AD. However, ...

Details

ISSN :
10916490 and 00278424
Volume :
119
Database :
OpenAIRE
Journal :
Proceedings of the National Academy of Sciences
Accession number :
edsair.doi.dedup.....a79d2e4dbc952c5f3828280b08726ad0
Full Text :
https://doi.org/10.1073/pnas.2117723119