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Characteristic Oral Melanoses Associated with Primary Malignant Melanomas of the Oral Cavity

Authors :
Minoru Takagi
Goro Ishikawa
Junichi Horiuchi
Source :
THE JOURNAL OF THE STOMATOLOGICAL SOCIETY,JAPAN. 39:565-577
Publication Year :
1972
Publisher :
The Stomatological Society, Japan, 1972.

Abstract

口腔粘膜原発の悪性黒色腫に関連してみられる特異な黒色症について, 自験例および本邦報告例の悪性黒色腫の94例を材料にして, 臨床病理学的に, また口腔粘膜の悪性黒色腫の組織発生の観点から考察した。我々は黒色症をその発生の時期によって先行型と, 併存あるいは続発型とに便宜的に分けたが, 94例についてみるといずれかの型の黒色症をみとめたものは62例 (66.0%) で, その中先行型は34例 (36.2%) , 併存あるいは続発型は28例 (29.8%) で, 黒色症を認めなかったものは32例 (34.0%) である。組織発生学的には, 口腔粘膜の接合性母斑はその疫学的考察から悪性黒色腫の一般的な発生母地とは考えにくい。しかるに悪性黒色腫の少なくとも1/3以上は黒色症から発生しており, その時間的経過は1年以上のものが多く (67.6%) , また正常口腔粘膜から発生したものも1/3以上はあると考えられる。したがってこれらの黒色症は前癌性黒色症 (Precancerous melanosis) とよべるものであろう。これらの黒色症とlentigo malignaとの相関々係については, すべての黒色症がlentigo malignaとは考えにくく, 少なくとも一部は反応性のものと考えられる。そして口腔粘膜原発の悪性黒色腫を有する患者には, 口腔粘膜のメラニン細胞を支配する何らかの局所性あるいは全身性の制御因子の存在することが疑われる。

Details

ISSN :
18845185 and 03009149
Volume :
39
Database :
OpenAIRE
Journal :
THE JOURNAL OF THE STOMATOLOGICAL SOCIETY,JAPAN
Accession number :
edsair.doi.dedup.....65b6e4065ad5224ddff4e5d0869d2700
Full Text :
https://doi.org/10.5357/koubyou.39.565