A case of cystic invasive thymoma

Authors :: Toshiro Ogata
Kiyohaya Obara
Mitsuharu Sato
Yuichi Ozeki
Shinsuke Aida
Hiroshi Hashimoto
Tadaaki Maehara
Source :: The Journal of the Japanese Association for Chest Surgery. 18:730-734
Publication Year :: 2004
Publisher :: Japanese Association for Chest Surgery, 2004.
Abstract: 65歳の女性.高血圧で通院中に胸部異常影を指摘され当院を紹介された.胸部X線写真上, 左中肺野に約10cm大の辺縁明瞭な円形腫瘤影を認めた.胸部CT・MRIでは左前縦隔から左胸腔内のほぼ半分を占める内部不均一な嚢胞状腫瘤であった.前胸壁から穿刺吸引細胞診を施行し, 胸腺癌あるいは肺癌の診断であったため左開胸により摘出術を施行した.開胸すると腫瘍は左前縦隔に存在する縦隔腫瘍で胸膜播種と左上葉への浸潤を認め, 左肺上葉を合併切除し, 播種巣を可及的に切除した.腫瘍は13×9×5.5cm大で線維性被膜を有し, 内腔に著明な出血壊死を伴うTypeB3 (WHO分類), IVa期胸腺腫であった.術後化学療法及び残存胸腺に対する放射線照射を追加したが, 2年後に左胸腔内再発を来たし, 術後4年6ヵ月で亡くなった.ほぼ全体が嚢胞状変性を来した胸腺腫は検索し得た限り自験例を含め47例のみであり比較的稀と考え報告した.