Clinical significance of classification in sick sinus syndrome from overdrive suppression test

Overdrive suppression test (OST) におけるSRTの反応から, 洞不全症候群 (SSS) をlow-rate反応群, high-rate反応群, 正常反応群, atrial standstill群の4群に分類し, OSTによるSSSの分類の意義を検討した.臨床所見および電気生理学的から, SSSの病変は, low-rate反応群では, 洞結節を含む心房筋にあり, high-rate反応群では洞房接合部に限局し, 正常反応群では洞結節に限局し, atrial standstill群では洞結節・洞房接合部・心房筋・His-PurkinJe系と広範に存在することが推測された.さらにSSSのOSTに対する反応の経時変化からは, 正常反応群→high-rate反応群, high-rate反応群→low-rate反応群, low-rate反応群→atrial standstill群への移行する症例がみられた.即ち, SSSでは, 洞結節から心房筋への連続性かつ進行性の病態を示す症例が存在し, SSSを洞結節, 洞房接合部に限局した病態から, 高度の心房筋病変を伴うatrial standstillに至る連続した病態として捉えることが可能と考えられた.