A CASE OF SOLITARY ADRENAL METASTASIS AFTER SURGERY FOR RECTAL CANCER DIAGNOSED BY FDG-PET

症例は61歳, 女性. 平成17年6月直腸癌に対し直腸高位前方切除を施行されている. 病理学的所見はRs, 3型, 43×50mm, 中分化型腺癌, SE, N2, H0, P0, M0, Stage IIIbであった. 術後7カ月目にCEA値が上昇したが, 腹部CTでは明らかな再発所見を認めなかった. 全身検索目的にFDG-PETを施行したところ右副腎に集積を認め, その後の腹部CTにて右副腎に約2.5cmの腫瘍を認めた. 血液生化学検査ではカテコラミン, 副腎皮質由来ホルモン活性値等は正常値を示し, 機能性副腎腫瘍は否定された. 以上より直腸癌孤立性副腎転移と診断し, 右副腎摘出術を施行した. 腫瘍は病理組織学的に直腸癌副腎転移と診断された. 術後CEA値は正常化した.大腸直腸癌孤立性副腎転移は稀であり, 特徴的臨床症状を呈さないことから, 早期に画像所見にて診断することは困難である. われわれはFDG-PETにて診断し, 外科的切除をしえた症例を経験したため報告する.