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Parent-child correlates of self-esteem: Focusing on mediating effects of parenting behaviors and children's perceptions

Authors :
Nishimura, Yukiko
Shimizu, Haruka
Nakashima, Ken'ichiro
Publication Year :
2022
Publisher :
Open Science Framework, 2022.

Abstract

自尊感情は,我々の精神的健康と深い関わりがあるとされ,国内外で多くの研究蓄積がある(Orth & Robins, 2022; 佐藤, 2021)。たとえば,Moore & Kirkham(2001)や粕谷・河村(2002)は子どもの自尊感情の低さはいじめ被害や不登校などの不適応につながることを指摘している。このような問題の解決のために,これまでに自尊感情を高めるための様々な取り組みが行われてきた(白井, 2015; 坂東, 2015)。しかし,そのような取り組みは自己愛を助長させたり,反対に自尊感情を低下させるといった懸念がある。そのために,自尊感情に直接介入するのではなく,自尊感情の規定因に介入することが推奨されている(cf. Brummelman, 2022)。このような背景から,本研究では両親と子どもの自尊感情の関連について養育行動の媒介効果の観点から検討することを目的とした。 養育行動はトレーニングにより変容可能であるからこそ(Mason et al., 2016),この媒介効果を示すことに意義がある。 本研究では,母親と子ども(中学生の男女)に父親を加えた三者データを用いて,両親と子どもの自尊感情の関連について両親と子どもの養育行動の認知の観点から検討を行う。養育行動を測定する尺度としては,肯定的・否定的養育行動尺度(伊藤他, 2014)を用いる。この尺度は,養育行動の肯定的側面と否定的側面の双方を包括的に評価することを目的として開発されたものであり,肯定的養育行動である「関与・見守り(子どもとの会話,遊びや活動への積極的・能動的関与)」,「肯定的応答性(子どもの行動や要求への肯定的・共感的な応答)」,「意思の尊重(子どもの意思と自律性の尊重)」,そして否定的養育行動である「過干渉(親自身の不安や高い要求水準に基づく子どもへの過度な干渉)」,「非一貫性(子どもへの対応の非一貫性)」,「厳しい叱責・体罰(子どもに対する厳しい叱責や体罰)」の6つの下位尺度から構成される。これらの下位尺度ごとに構造方程式モデリングによる分析と間接効果の検定を行うことで,両親および子どもの養育態度の認知の媒介効果を包括的に検討する。

Details

Database :
OpenAIRE
Accession number :
edsair.doi...........c4cf77bc8dc4966b4672faa153fe824b
Full Text :
https://doi.org/10.17605/osf.io/w5hxc