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Tuberculosis as a Re-emerging Infectious Disease. Tuberculosis As a Re-emerging Infectious Disease

Authors :
Toru Mori
Source :
Nihon Kikan Shokudoka Gakkai Kaiho. 52:369-376
Publication Year :
2001
Publisher :
Japan Broncho-Esophagological Society, 2001.

Abstract

結核は多くの欧米諸国と同様に日本でも「再興感染症」としての問題の様相を呈している。具体的にそれがどのような問題を提起しているのか,その対策はどのようにあるべきかを考えるために,疫学の立場から検討した。感染:戦後の急速な感染機会の減少のためほとんど結核に未感染の若年層と密に感染を受けている中高齢者層のギャップが問題で,これが集団感染や院内感染の基礎となっている。発病:最近の発病は大半が古い時代に感染を受けた中高齢者から起こり,この世代の患者発生の防止と早期発見が重要な焦点となるが,従来日本の対策ではあまり省みられなかった。BCG接種に代わる化学予防の強化はその重要な課題である。患者の早期発見のためには,臨床での診断を遅らせないように医師の卒前,卒後の研修が重要である。同時に無差別の定期検診よりも,接触者検診および社会的リスク階層への検診の強化が必要である。進展:患者発生が身体的および社会経済的リスク階層に集中している現在,患者発見と同様,それ以上に治療の管理(規則的受療の確保)は重要である。すでに現在でも結核の治療成績は必ずしも良好でないが,今後はさらに悪化する恐れがある。

Details

ISSN :
18806848 and 00290645
Volume :
52
Database :
OpenAIRE
Journal :
Nihon Kikan Shokudoka Gakkai Kaiho
Accession number :
edsair.doi...........9c595f6812293d07935597996e308235
Full Text :
https://doi.org/10.2468/jbes.52.369