Thermal Properties of Cellulose Acetates

三酢酸繊維素の結晶化度をX線計数回折法によって決定した。本研究においてはその干渉性散乱強度よりデバイ環に沿っての散乱量を求め,これを一定の角度範囲に積分した散乱総量より結晶化度を決定する方法を検討した。この方法によれば,試料の種類による結晶態の相違,微結晶の配向,大きさ,形,分布等に基く誤差をさけうることが期待できる。すなわちNorelcoのX線計数回折計を用いて,各供試試料の干渉性散乱強度の決定,散乱量曲線の作図,結晶および無定形散乱総量の分離,結晶化度の決定法,散乱係数の算出,高結晶化試料に対する対策等について種々検討した結果を報告する。