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Partial Warm Bath Treatment for Accidental Hypothermia

Authors :
Shinichi Sato
Koichi Ariyoshi
Kiyoshi Tatemichi
Source :
Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi. 15:531-536
Publication Year :
2004
Publisher :
Wiley, 2004.

Abstract

偶発性低体温症は全身管理と素早い復温が治療の基本となる。1997年3月から2001年4月までの約4年間に,当院で経験した12例の偶発性低体温症に対し2種類の復温方法を行った。シャワー浴用ストレッチャーを用いた温水半身浴にて復温したA群6例と,従来施行してきた温水による胃および膀胱洗浄,加温輸液の投与等で復温を図ったB群6例とを比較検討した。A群は3歳から84歳までの女性2例と男性4例で,屋外で5例が発症した。深部体温28℃以下の高度低体温が2例,28~32.2℃の中度低体温が1例,32.2~35℃の軽度度低体温が3例であった。単純な一次寒冷暴露は溺水による2例で,他の4例は薬物中毒や消耗性疾患などにより寒冷から避難できなかったためであった。一方B群は29歳から79歳までの男性6例で,A群と同様に高度低体温が2例あった。また一次寒冷暴露2例,他の疾患が背景にあるもの4例も偶然ではあるが,A群と同様である。A群6例で温水半身浴を心電図,血圧,深部温度の連続モニター管理下に施行し,90分以内に復温終了した。またバイタルサインもそれに伴い改善した。アフタードロップ等の合併症はなかった。一方対照群では復温時間が長くかかり,心電図変化の正常化も遅延する例があった。温水半身浴法群は対照群に比較して優れていた。また全身を温水中に浸漬する方法では全身管理に不都合が生じる。一方,半身浴である点は比較的侵襲も少なく,CPAや消化管出血を併発した場合など,急変時の対応にも有利である加温方法と考える。

Details

ISSN :
18833772 and 0915924X
Volume :
15
Database :
OpenAIRE
Journal :
Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi
Accession number :
edsair.doi...........8a6b4a3f19d3bf4f99fd28fb31bebbef
Full Text :
https://doi.org/10.3893/jjaam.15.531