Energy Saving. Saving Steam Consumption in Paper Mill. Cases in Paper Machine Plant

本報は, 寒冷地 (青森県 八戸市) 工場における冬期間の省蒸気への取り組みを, 4号抄紙機の対策事例で紹介したものである。冬期間の原料及び白水温度の低下は, ワイヤー・プレスバートにおける脱水効果の低下をまねき, 単に操業効果を低下させるだけでなく, 抄紙条件の変更等, 効率面・作業面にかなりの不具合を生じさせる。そこで冬期間は白水循環系 (サイロ等) 及び温水系に多量の蒸気を使用し, 可能な限り夏期の条件に合わせている。しかし, 一方では蒸気の系列が同じために, 加温用蒸気の使い過ぎにより乾燥用蒸気圧が低下するなど, 2次的な障害が発生することがあり, 操業効率を低下させずに蒸気削減が図れるよう下記項目に取り組んだ。(1) 熱交換水の温度アップによる温水系加温蒸気の削減(2) 白水循環系行清水ラインを温水に切替え, 白水加温蒸気を削減(3) 白水循環系 (サイロ) 加温用蒸気と乾燥用蒸気の負荷バランス適正化によるトータル蒸気量の削減その結果, 概略5%の省蒸気を図ることが出来た。