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Role of authorized emergency life saving technician on prehospital defibrillation
- Source :
- Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi. 9:225-235
- Publication Year :
- 1998
- Publisher :
- Wiley, 1998.
-
Abstract
- 1992年12月1日から1996年6月30日までの3年7ヵ月間に,大阪市立大学医学部附属病院で救急救命士から電話による交信を受けた院外心肺機能停止(out-of-hospital cardiopulmonary arrest; OHCPA)症例は418例であった。このうち救急救命士が心電図を装着した時点で,心室細動を呈した症例は64例(15.3%)を占めた。本研究ではUtstein styleに従って早期除細動によるOHCPA症例の予後について検討した。目撃者のある心原性CPAは418症例のうち127例で,心静止64例(50.4%),心室細動49例(38.6%), EMD 14例(11.0%)であった。目撃者のある心原性心室細動症例49例(全心室細動症例の77%)に対して41例(84%)で除細動が施行され,10例で病院前心拍再開が得られた(病院前心拍再開率24.4%)。その10例中8例では200ジュール1回の除細動で心拍が再開し,2例(4.1%)が社会復帰した。しかし除細動までに要した時間は,除細動のみの施行群でさえ16.8±7.7minと長時間を要しており,ラリンゲアルマスクなどの挿入例ではさらに時間を要した。目撃者のある心原性以外の心室細動15例では1例が生存したが社会復帰例はなかった。一方bystander CPRは64症例中7例(10.9%)に施行されているにすぎず,目撃者のある心原性心室細動49例に対しては5例(10.2%)で施行されていた。社会復帰が可能となった2症例では,bystander CPRは施行されていなかったが,救急救命士によるCPRが4分前後に開始され除細動までの時間も短かった。bystander CPRが普及していない現状では,救急救命士による除細動は状況に恵まれた場合に限り蘇生の質の向上に対して有効であると思われた。救急医療システムとしてさらなる救命率の向上を目指すには,bystander CPRの普及,除細動施行までの時間短縮が急務である。
Details
- ISSN :
- 18833772 and 0915924X
- Volume :
- 9
- Database :
- OpenAIRE
- Journal :
- Nihon Kyukyu Igakukai Zasshi
- Accession number :
- edsair.doi...........355a481ff051d760bfe0c0aff86a310b
- Full Text :
- https://doi.org/10.3893/jjaam.9.225