The efficacy and safety of radiofrequency interstitial thermal ablation for liver tumors

切除不能な肝腫瘍に対し新しい装置を用いたRF波組織熱焼灼療法を行い,その有効性と安全性にっき検討した.肝細胞癌13例,転移性肝癌27例の40例で,腫瘍個数は136個,腫瘍径は5mm～126mmであった.周波数460kHzのRF波による熱焼灼装置を使用し, USガイド下に焼灼範囲を確認しつつ80°C～120°Cに温度制御し焼灼した.腫瘍の壊死効果判定には,手術前後のCTスキャンならびに腫瘍マーカーを用いた.平均観察期間は8.5カ月であった.病変への穿刺アプローチは18例は経皮的, 4例は腹腔鏡下, 18例は開腹下であった.腫瘍の完全壊死効果は腫瘍136個中127個(93.3%)に認められた.重篤な合併症はなく,対極板による熱傷が1例,胸水3例,腹水4例,軽度心不全1例であった.生存率は20カ月の観察期間で肝細胞癌および転移性肝癌でそれぞれ85.7%と88.2%であった.(結語) RF波熱焼灼療法は腫瘍壊死効果が大きく,低侵襲で合併症が少なく,肝腫瘍の局所コントロールに有用であると思われた.