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Phosphatidylserine Unstabilizes Activated Factor VIII

Authors :
Tadashi Imai
Susumu Fujita
Morio Arai
Katsuyuki Fukutake
Kagehiro Amano
Source :
Japanese Journal of Thrombosis and Hemostasis. 9:426-434
Publication Year :
1998
Publisher :
Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis, 1998.

Abstract

第VIII因子 (FVIII) のトロンビンによる活性化過程におけるリン脂質の影響を検討した. フォスファチジルセリン (PS) とフォスファチジルコリン (PC) の混合リポソーム (PS/PC=20/80, モル比) は, 濃度依存性にトロンビンによるFVIII活性発現を最大12%にまで抑制したが, PCリポソームの影響はみられなかった. リポソームの存在下にFVIIIにトロンビンを添加し, 経時的にFVIII活性の変化を検討したところ, PS/PCリポソームの存在下では20分の経過中, 著明に活性化が抑制されたがPCリポソームでは対照と同様だった. トロンビン添加後の経時的なFVIII蛋白のフラグメントの変化をSDS-PAGEで解析した結果は, PCリポソームとPS/PCリポソーム存在下で差はみられず, 両者とも重鎖と軽鎖の経時的開裂が同様に示された. トロンビンによるFVIIIの最大活性化の直後にリポソームを添加し, その後の活性の変化をみると, PS/PCリポソームを添加したときに, PCリポソームに比較し, より急速な失活を認めた. 以上の結果より, FVIIIはPS/PCリポソームに結合した後では, トロンビンによる活性化FVIIIは生じるが, その安定性が低下し, 非酵素分解的な失活が促進されることが示された.

Details

ISSN :
18808808 and 09157441
Volume :
9
Database :
OpenAIRE
Journal :
Japanese Journal of Thrombosis and Hemostasis
Accession number :
edsair.doi...........2bd8a2b1e68c24033503db1a445e6845