Effect of oral intake of triglycerides on the peritoneal dialysates in a CAPD patient with diet-induced chyloperitoneum

CAPD療法施行中にみられた食事性カイロペリトネウム合併患者に対し, 食事成分中の脂肪の摂取が排液混濁の誘因になり得るかを確かめるため長鎖中性脂肪 (LCT) および中鎖中性脂肪 (MCT) の経口負荷試験を行い, 排液混濁現象を再現しえた. 排液成分の分析結果より, 排液中のtriglycerides, β-lipoprotein, total lipids, chylomicronsの各対クレアチニン濃度比は, LCT経口摂取後著明に増加し, 排液は混濁した. MCT摂取後は排液混濁現象はみられず, triglycerides, total lipidsの対クレアチニン濃度比は低下した. 以上により食事性カイロペリトネウム合併患者では, LCTの経口摂取により腹膜透析液中へ各脂質の漏出の亢進が起こり, 混濁現象につながると考えられた.