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スルホン化反応において, 橋かけポリマーがもつ反応場としての特性を検討した. 乾燥した球状のジビニルベンゼン (DVB) -スチレン (St) 橋かけポリマーをテトラクロルエチレン (TCE) により, 0～120minの異なる時間で予備膨潤した後, クロルスルホン酸 (CS) を用いて温度及び反応時間を変えてスルホン化反応を行った. その結果, 予備膨潤の条件によって橋かけポリマー内部のスルホン基分布が大きく変化し, 特に, 25℃で20minの予備膨潤を行った後に, 0℃でスルホン化した場合には, スルホン基が2重球状に分布することが示された. この現象を速度論的に検討した結果, 橋かけポリマーは, その網目状高分子鎖と溶媒間の相互作用に起因する遅膨潤性により橋かけポリマー内部の反応が空間的に制御されるという反応場としての特性をもつことが明らかになった.

クロルスルホン酸によるスルホン化反応における橋かけポリマーの反応場としての特性を検討した. 球状の橋かけポリマーを良溶媒により十分に膨潤させた後, 温度を変えてスルホン化を行った結果, 低温ではスルホン化反応が律速反応になるのに対し, 40℃以上ではクロルスルホン酸の拡散が律速反応になり, スルホン基が2重球状に分布することが明らかとなった. これは, 均一な網目状高分子鎖をもつ橋かけポリマー内部においては高分子鎖と反応分子間の衝突等の相互作用により拡散速度が低下するという橋かけポリマーの特性により, 拡散律速条件が実現された結果であると考えられる.

スルホン酸型カチオン交換基を有する多孔性橋かけポリマーを架橋度及び孔構造を制御して合成した. 孔構造は, ポリマー内の全空孔に対するマクロボア (ここでは固定孔と呼ぶ) の割合を固定孔率φihとし定量化を行った. 合成したカチオン交換体を用いてイオン交換反応を行ったところ, カチオン交換体の物理構造の違いによって交換特性は大きく異なった. φihが大きく, かつ高分子相の高分子鎖密度及び架橋密度が大きい場合, 極端に遅いイオン交換反応が生じることが明らかとなった. Nd3+とPr3+のイオン交換では, φih=0.94のポリマーを用いると, 交換時間が60分経過後の交換率は0.622であり約4割のイオンが未交換であった. これは, 堅く柔軟性のない高分子鎖によって, イオン交換場の一部に非常に安定な交換場が形成されるためと推定した.

1,3-Dipolar cycloadditions of N-(p-substituted benzylidene) p-substituted benzylamine N-oxides with trans-bis(p-substituted benzoyl)ethylenes gave the trans- and the cis-2,3-bis(p-substituted phenyl)-4,5-bis(p-substituted benzoyl)isoxazolidines. The configurations of the resulting isoxazolidines were determined by NMR spectra. The formation ratios of the trans- to cis-adducts were determined by liquid chromatography. The second-order rate constants in xylene at 60 °C were obtained by high speed liquid chromatographic analysis. The rates varied with the σ values of the substituents R1 on the N-benzylidene benzylamine N-oxides and R3 on the dibenzoylethylenes, and linear relationships between logk and σ have been established. These results indicate that the HOMO(N-oxide)–LUMO(dibenzoylethylene) interaction predominates. The ρ-values for R1 and R3 were respectively; ρ=−0.41±0.01, ρ=+0.60±0.02.