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CAPD歴約6か月の51歳, 男性が, 突然, 除水量低下と体重増加が出現し, 胸部X線検査で右側胸水貯留が認められたため, 精査加療目的で入院となった. 末梢の浮腫および炎症所見は認められず, 胸水中糖濃度が血糖より高かったため, 腹膜灌流液の胸腔への移行を疑い, 99mTc-MAAを用いて確定診断を施行した, 本症の治療として, 胸水排出後に自家血の胸腔内注入による胸膜癒着術を試みたところ, 単独では無効であったが, CAPDの短期間中断およびその後に1回注液量を減少させたCAPDを併用することによって効果が得られた. 本療法は, 副作用なしに施行できたが, 永久的な胸膜の癒着が得られるかどうかは不明であり, 今後長期的に経過を観察する必要がある.

Plasma exchange has been employed in many fields. We reviewed its effect in 5 cases of refractory hyperbilirubinemia after acute liver dysfunction excluding fulminant hepatitis. Three liters of plasma replacement per session of plasma exchange was sufficient to remove bilirubin from the plasma effectively, but plasma exchange over a period of 3 consecutive days was needed to remove bilirubin from the whole body. In cases of a serum total bilirubin concentration of above 30mg/dl, the effect was less and far more plasma exchange was required. Posttransfusional hepatitis occurred in a few cases. Although plasma exchange certainly represents the most effective method for reducing the bilirubin levels, further studies on the effects of plasmaperfusion are needed since with this procedure post-transfusional hepatitis never occurs.

昭和58年から昭和63年までの当院におけるCAPD社会復帰患者31名 (男性22名, 女性9名, 平均年齢47歳) を対象とし, 平成2年3月の時点での患者の転帰・予後をretrospectiveに検討した. HDに移行した症例10名 (32%), 腎移植を受けた症例2名 (6%), 死亡4名 (13%) であり, CAPDを継続している症例は15名 (48%) であった. HDに移行した原因のうち, 頻回の腹膜炎により社会復帰が困難であった症例が5名と最も多く, またHDに移行した症例のうち80%が, 腹膜炎を合併しなければCAPDをさらに継続できた可能性があった. 以上のことにより, 腹膜炎の予防により, CAPDの長期継続は可能と思われ, そのためには適切な患者選択および患者教育が重要である.