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The stability of chemical components including polymethoxylated flavones (PMFs) such as nobiletin,tangeretin and sinensetin, and synephrine in shiikuwasha ( Citrus depressa Hayata) fruit juice was investigated for four months. The juice tested was prepared from whole fruits by using three types of extractor, namely, a belt-press extractor, a centrifugal extractor and a screw-press extractor, and then stored at temperatures of 5, 20 and 25 °C. The juice yield obtained using the screw-press extractor was higher than those obtained using the other two extractors. Storage temperature had a significant effect on the stability of PMFs and synephrine during 4 month storage, compared with the effect of the extractors. The amounts of PMFs remaining in the fruit juice obtained using the extractors after storage for 4 months at 35 °C, were as follows: 95.1-97.3% of nobiletin, 94.6-97.8% of tangeretin,and 70.2-96.2% of sinensetin. Little change in the amounts of PMFs was observed at 5 and 20 °C. This means that nobiletin and tangeretin are stable. On the other hand, 73.9-87.4% of synephrine remained after 4 months storage at 35 °C , while 41.5-46.7% of vitamin C remained. In sensory evaluation, a marked change in appearance (browning) was observed. From the overall palatability, shelf life of bottled juice prepared using the centrifugal extractor was estimated to be approximately 1 month at 35 °C, 3 months at 20 °C, or 4 months at 5 °C.

無核シークヮーサー系統 (無核) と現在の主要な栽培系統である'クガニ'の果実特性および果実のPMF含量を分析し, 比較した。9-12月の生育期間において'無核'には種子は存在しなかった。果実の肥大や酸含量の減少から'無核'は'クガニ'に比べ早熟の系統であると考えられ, 糖酸比の上昇から'クガニ'よりも1か月早く果汁の加工に利用できる系統であることが示唆された。一方, 果実のPMF含量を果肉と果皮に分けて分析した結果, 系統の違いにかかわらずPMFは大部分が果皮に存在することが明らかとなった。また, 果皮のPMF含量は'無核'の果汁加工適期 (10月, 11月) では'クガニ'より多いことから, 機能性成分であるPMFを高含有する果汁の新たな原料になり得ることが示唆された。

シークヮーサー果汁中のノビレチンの定量法を設定するとともに, 果汁製造工程におけるノビレチン含量の変化について分析した。果汁試料を遠心エバポレータで濃縮し, 抽出溶媒にMeOHを用いることで高いノビレチンの抽出効率が得られた。さらにHPLC分析では定量下限0.1mg/100g, 変動係数1.8%と十分な正確さ, 精度を有することを明らかにし, 本法がカンキツ果汁全般のノビレチンの分析法として応用可能であることを示した。一方, ノビレチンはシークヮーサー果実の果肉部位にはほとんど含まれていないことから, 全果搾汁方式による果皮から果汁への移行成分であることを確認した。また, ノビレチンは果汁中では液体部分と含有するパルプなどの不溶性固形部分の両方に存在することから, その含量は果汁製造工程でのパルプ除去に関連する遠心分離処理の影響を大きく受けることが明らかになった。

カンキツ類の品種問における香気特性を調べるため, Tenaxを用いたヘッドスペース法によって揮発性成分を測定し, 品種による揮発性成分組成の相違と主成分分析による統計的解析を行い品種特性を検討した。カンキツ類の揮発性成分の中でd-limoneneは最も高い構成比を占め, 大部分の品種が80～93%であったがシイクワシャー, カボス, リスボンレモンが47～72%と低い構成比となっていた。その他の成分ではmyrceneがカボスで27%, γ-terpineneがシイクワシャーで32%と他のカンキツで見られない特異的な構成比となっていた。主成分分析による統計的解析を行った結果第1～第3主成分の寄与率は31.0%, 14.4%, 10.7%の分析を行うことが可能であった。第1主成分および第2主成分のスコアを散布図で表すとネーブルオレンジ類, タンゼリン・タンゼロ類およびウンシュウミカンの各品種は比較的狭い範囲に集中し, 一つのグループを形成していた。雑柑類も広い範囲に分布しているがややまとまったグループを作っていた。シイクワシャーやレモン類は中心より遠い位置にあり, 他のカンキツとは明らかに異なる特性を示した。ヘッドスペース法による揮発性成分組成を用いた主成分分析によって, その散布図から品種間の相互関係を明らかにすることが可能であった。

本研究では'清見'果実のこはん症発生に伴うK+漏出量ならびに組織構造の変化を調べた。ごはん症は8℃へ昇温するより20℃に昇温した'清見'に顕著に現礼ポリエチレン包装によって軽減された。20℃へ昇温した果実のK+漏出量は障害発生時に急増し, 増加は8℃へ昇温した場合より多かった。両昇温区とも無包装'清見'のK+漏出量は包装果実の漏出量より多かった。走査型電子顕微鏡による観察では, '清見'のこはん症の陥没は油胞間の表皮から数層内部の柔組織細胞の変形によって引き起こされ, 表皮細胞や油胞の破壊によって陥没するのではないことが明らかとなった。

ギンナンを0.5℃, 湿度90%の条件下で, CA貯蔵 ((1) 酸素5%, 二酸化炭素5%, (2) 酸素3%, 二酸化炭素6%, (3) 酸素3%, 二酸化炭素10%) し, 貯蔵期間の大幅な延長の可能性について検討を行った。1. 胚乳の萎凋程度からみた貯蔵限界は減量率10%に到達した時点であった。湿度, 空気組成をコントロールしない場合には貯蔵5カ月で, 減量率10%を越えたが, 湿度90%でCA貯蔵した場合は240日後でもその値を下回った。2. 湿度90%とCA貯蔵の組合せで殻の緑カビによる黒変と胚乳の脱緑が防止できた。3. 湿度90%でCA貯蔵したギンナンは湿度, 空気組成無調整で貯蔵したものに比較すると, カロチノイド含量には差がなかったものの, アスコルビン酸, クロロフィル, 糖含量は何れも多かった。4. 240日貯蔵したギンナンは全処理区で子葉の成長が認められたが商品性に影響するほどではなかった。以上の結果から, 0.5℃, 湿度90%でCA貯蔵 (酸素3%, 二酸化炭素10%) することにより8カ月以上の長期貯蔵が可能と考えられた。

Kiwifruit (Actinidia deliciosa cv. Hayward) produced ethylene after transferred from cold storage to 20°C. There were great differences among individual fruit in beginning time of ethylene production. Almost every kiwifruit which produced much ethylene in the beginning of ripening at 20°C were infected with soft rot by Botryosphaeria or/and Phomopsis spp. Ethylene production rate was highly correlated with the extension of soft rot symptom. Kiwifruit with the bigger symptom produced the higher rate of ethylene, the higher content of l-aminocyclopropane-l-carboxylic acid (ACC) and the higher activity of ethylene forming enzyme (EFE).The great difference among individual fruit in ethylene production during ripening can be partly explained by the fact that kiwifruit produce much ethylene immediately after infection with soft rot.