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空気中, 100-400°Cで熱処理した亜鉛およびカドミウムの過酸化物触媒の常磁性イオンの挙動とその表面性質を調べた結果,亜鉛の過酸化物触媒では常磁性表面トラップである Zn(i)+, O2-あるいはHO2,非常磁性表面トラップであるZn(i)2+, O〓2-(格子点からはずれた酸素イオン)などが2, 2-ジフェニル-1-ビクリルヒドラジルと反応すること,さらに,表面トラップ濃度は一般にそれぞれ過酸化物触媒の塩基性度およびアセトアルデヒド縮合反応の速度比例することがわかった。なお,カドミウムの過酸化物触媒についても同様な結果が得られた。

酸化亜鉛に塩化リチウムを添加すると表面の酸性度は増加する。ZnO-LiClにメチルレッド(pKa=4.8)およびニュートラルレッド(pKa=6.8)を吸着させるといずれも約530mμに光感度の極大が認められる。したがって,光増感の機構はつぎの式で説明されよう。 ただし,SA, IおよびIadsはそれぞれ表面酸性点,指示薬および吸着した指示薬を示す。真空中,室温において光電流(J)の減衰速度は一般にJ2に比例する。また,その速度は表面酸性点に指示薬を吸着すると小さくなることから,光伝導において表面酸性点は表面トラップとして働くことがわかる。

500°Cで水素還元した酸化チタン(ルチル)の表面において,その常磁性格子欠陥(［D］)の濃度はESR吸収法により,また,その水素ラジカル源(［D］-H)の濃度はDPPH法によりそれぞれ測定された。還元初期においては［D］が,その後［D］-Hが生成する。 一方，還元した酸化チタン(ルチル)の焼結膜の光電流は［D］-Hの濃度が増加するとともに大きくなることがわかった。

The freshness or degree of decomposition of fish-meat can be given in terms either of its pH-values, amount of NH3-N or of Amino-N(1), since these items change by degrees during the storage owing to autolytic as well as bacterial actions. KAWASAKI(2) has pointed out that the meats of fish and others, to which some quantity of acid or alkali was already added to change their original pH-value, which remained intact or approach the neutral point of pH-value when subjected to heating. The present authors have heated the fish-muscle, which was at first acidic by autolysis and bacterial decomposition, with the results summarized in Tables 1-7. The shift of pH-value by heating toward the neutral point was within the limit of ±0.4 in our experimental conditions.

銅,コバルト,ニッケル,マンガンの各酸化物の表面過剰酸素量は表面トラップ数と比例し酸化銅の場合は塩基性点とも比例する。金属酸化物の過酸化水素分解反応とアセトアルデヒド合反応に対する触媒活性は表面過剰酸素量あるいは表面トラップ数の増加にともなって高くなる。さらに酸性指示薬を吸着させると,金属酸化物上のアセトアルデヒド縮合反応は阻害される。以上の結果から表面トラップ,表面過剰酸素および塩基性点はそれぞれ重複する部分があると考えられる。

二, 三のハメット指示薬をドープしたアナターゼ型およびルチル型の二酸化チタン焼結膜について, 室温, 10-3mmHg の真空中で, 分光反射率, 光電流の分光特性および減衰速度を測定した。ルチルおよびアナターゼの酸性度は酸強度 pKa=4.8～7.1 の範囲で認められ, 酸性点の数はアナターゼの方が常に大きい。メチルレッド (pKa=4.8), ニュートラルレッド (pKa=6.8), ブロムチモルブルー (pKa=7.1), フェノールフタレン (pKa=9.3), ジフェニルピクリルヒドラジルをドープしたアナターゼおよびルチルの焼結膜ではそれらの光電流はフェノールフタレンの場合を除き, いずれもドーパントの作用によって増加する。光電流の極大はニュートラルレッド, ブロムチモルブルーおよびジフェニル ピクリルヒドラジルの場合, それぞれ約 500, 430 および 500mμ にあらわれる。また,それらの光電流の減衰速度はルチルでは光電流の一次に, アナターゼでは二次に比例する。これらの結果から,二酸化チタンの酸性点は光電導において電子トラップとして働くことが明らかであろう。