1. Dynamic Computed Tomography for Tracheal Disorders
- Author
-
Yoshinobu Hata, Nobuhide Kato, Shinji Shimatani, Keiichi Machida, Syuichi Sasamoto, and Keigo Takagi
- Subjects
medicine.diagnostic_test ,business.industry ,Medicine ,Computed tomography ,Tracheal Disorder ,business ,Nuclear medicine - Abstract
〈目的〉各種気管病変による気管壁の異常所見は,通常のCT検査および内視鏡検査で確認するのにとどまってきた。通常のCT検査に呼吸運動を加えたdynamic CT検査が,気管病変の診断に新たな情報をもたらすか否かを検討した。〈対象および方法〉dynamic CT検査は,通常の胸部CT画像から壁運動が最も異常を示すと思われる部位で深呼吸時に,1秒スキャン1秒インターバルでデータ収集を行った。連続的に作成した画像をシネモードにして気管壁の動きを観察した。対象は2000年8月~2002年4月の間に検査された気管病変9例で,その内訳は,年齢28~86歳,男女比5:4で,A群:気管壁伸展例2例(気管憩室1例,皮膚弁による気管壁欠損部補填1例),B群:腫瘍あるいは損傷による気管狭窄例7例(悪性腫瘍による気管狭窄4例,気管損傷3例)の2群に分類して検討した。〈結果〉dynamic CT検査は気管壁を動的にとらえることができた。気管壁が軟弱となっている気管憩室と皮膚弁による気管形成術後の2例では,吸気終末あるいは呼気終末時に続く最後の怒責によって気道内圧が上昇したときに,軟弱部が外側に膨隆することにより著明な気道腔開大が認められた。一方,腫瘍性狭窄例では全例で呼気時の狭窄が著明となり,腫瘍浸潤のために気管壁の動きが不良となった範囲とその程度を明示することができた。〈結論〉気管におけるdynamic CT検査は,病変の範囲および進行状況を把握するのに有用であり,さらに治療法を検討する上での一助になると思われた。
- Published
- 2003
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