1. Successful persuasion of a patient who refused hemodialysis treatment by consultation-liaison service staff
- Author
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Yumi Matsuyama, Motoko Enokida, Yoshio Kaneko, Ritsuko Andou, Hiroyuki Ihara, Yasuhiro Hirano, Akiko Hagiwara, Masayoshi Kimura, Akira Akutagawa, and Satomi Kanda
- Subjects
Service (business) ,Persuasion ,business.industry ,medicine.medical_treatment ,media_common.quotation_subject ,Medicine ,Hemodialysis ,Medical emergency ,business ,medicine.disease ,media_common - Abstract
慢性腎不全による意識消失出現し緊急血液透析が施行されたが, その後シャント手術および血液透析導入を拒否した1症例に対し, 血液透析の受容を促すことができたので報告する.症例は, 45歳, 男性. 1979年から慢性糸球体腎炎のため, 他院に通院していた. 1990年3月, 血液透析導入の必要性を医師から説明されたが, その後自己判断で通院を中止した. 同年6月16日, 尿毒症のため意識消失, 緊急血液透析が施行された. しかし, 5日後一旦承諾したシャント手術および血液透析の継続を拒否した.そのため6月21日から8月31日まで, コンサルテーション・リエゾン活動を応用し, 精神的援助を試みた. 具体的には, (a) 入院管理, (b) 専属看護婦による頻回のカウンセリング, (c) 主治医・心療内科医・看護婦がチームとなった支持的アプローチを行った.本症例は, 対象喪失に対する悲哀の仕事を進行させていた. 現状認識ができなかったため, 腎機能や血夜透析についての指導は, 効果が少なかった. そこで, 患者の訴えをありのままに受けとめ, 患者が自分自身の気持ちを整理できるように努めた. その結果, 血液透析は拒否し続けていたが, スタッフを拒否することはなかった. 上記 (a)-(c) は, 本症例の心の支えとなり, 悲哀の仕事の進行に影響を与えた. そして, 腎性貧血の進行を機に透析療法を受容し, 9月1日血液透析を導入した.今回は, 血液透析の拒否患者を受容に導くことができた. 本症例では, コンサルテーション・リエゾン活動に基づいた支持的アプローチが, 血液透析導入前の看護として有用であった. 今後も, 血液透析導入においては, 個々の患者に適した精神的援助が必要である.
- Published
- 1993